特定非営利活動法人ソーシャルイノベーションサポートセンター設立趣旨
ソーシャルイノベーションやソーシャルベンチャー、ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)は、日本でも少しずつ認知されてきていますが、新しい概念であるためかまだまだ担い手は少なく、若年者(学生も)が多いのが現実です。サポート環境も一元的とはいえず、いろいろな法人や公共団体、大学、行政等が創意工夫をしながら個別に取り組んでいます。
ところで、日本ではNPO法人がソーシャルアントレプレナーの先駆的な担い手ですが、NPO法人は「ボランティア」の意識が世間的にも強く、設立者・運営者本人でさえもそのような認識であることが多いのはないでしょうか。ただ、<事業の継続性>ということを考えたときに、人的事情や金銭的事情、その他の事情により運営を継続できなくなっている団体が多いのも事実です。
もちろん、会社や個人事業主として、ソーシャルアントレプレナーにチャレンジしている方も多くなってきています。営利事業であればビジネスの側面が強くなりがちですが、社会貢献との両立を考えている若手の起業家も増えてきています。ビジネスと社会貢献の両立へ挑戦するのが、ソーシャルアントレプレナーであると考えられていますが、その理想・志はすばらしくとも、実現はとても困難を伴うといえます。
約7年間、行政書士としてソーシャルアントレプレナーを間近で見ながらサポートをしてきて、他の専門家(士業やコンサルタント)、金融機関、行政等とのコラボや一体的なサポートが必要である、と日々感じていました。行政書士個人でできることには限界があり<場当たり的な支援>しかできていなかったと感じ、当法人を設立しました。ワンストップでサポートし、<新しい価値の創出>のためのチャレンジに取り組んでいける環境を作っていくためのサポート、また、一度断念したものの再度復活・再生の取り組みをしたいと考えているNPO法人や企業等もサポートを行っていきたいと思っています。
結果として、草の根の活動を広げるとともに、社会貢献の「想い」と経済的利益の両立をはかれる起業家を増やし、持続的・継続的に運営できる法人・団体を増やし、専門家をはじめとしたサポート環境を充実させ、より大きく事業展開できる起業家を増やすための環境を整えていきたいと思います。
平成27年3月11日
NPO法人SISC設立時代表理事